1 日 5 時間の業務削減を実現した派遣管理改革 —— OMNIA が Ragic を選んだ理由

OMNIA と Ragic の出会い
日本の人材派遣市場では、「複数現場 × 複数案件 × 複数ロール」が日常的に同時進行します。案件ごとに条件が変わり、現場での報告もリアルタイムに発生するため、情報収集や進捗管理、レポート作成が複雑化しやすい業態です。
合同会社 OMNIA(以下、OMNIA)は、販売スタッフ派遣、イベント設営支援、スマホ教室運営の 3 つの事業を中心に展開しています。事業拡大に伴い、現場の変化スピードに合わせたデータ連携と管理体制の再設計が課題になっていきました。
OMNIA の業務執行役である松本卓也氏によれば、同社はこれまで Excel と Salesforce を併用しながら運用していましたが、案件増加と現場状況の変動により、フィールドの変更やモバイル入力などの「日々の微調整」が増え、従来の仕組みでは追いつかなくなっていたといいます。
複数のシステムを比較検討した結果、OMNIA は Ragic を基盤として、現場の変化に即応できる柔軟な管理プラットフォームを構築する道を選びました。
業務の複雑化とともに浮き彫りになった Excel と Salesforce の限界
OMNIA ではこれまで、以下の業務を Excel や Salesforce で管理していました。
- 販売員派遣:商談管理、派遣スタッフ、契約・見積り
- イベント設営:進捗管理、現場報告、費用報告
- スマホ教室:講座登録、講師シフト、出席管理
業務が同時並行で進むため、情報が Excel、Google フォーム、チャットなど複数のツールに散在し、統一管理が難しい状況でした。
1. Excel:バージョン混在・数式の上書き・集計作業の煩雑化
従来は複数の Excel ファイルで案件進捗や販売結果、派遣スタッフのシフトを管理していました。しかし店舗数と案件が増えるにつれ、ファイルのバージョン不整合や数式の上書き、集計作業の手間が顕在化。月次レポートやイベント結果の集計に時間がかかるだけでなく、人為的なミスにもつながっていました。
松本氏はこう語ります。
「Excel 最大の問題は『人数が増えるとぐちゃぐちゃになる』。」
最終的に、Excel は「データは残るが、協働には向かないツール」になっていました。
2. Salesforce:改修難・定着難・コスト負担
Ragic を導入する前、OMNIA は Salesforce も使用していました。CRM としての機能は豊富でしたが、派遣業務特有の「頻繁な条件変更」「現場での即応性」「スマホ入力中心の運用」を踏まえると、必ずしも実務と噛み合わない場面があったといいます。
最大の課題は、システム改修の難しさでした。
「Salesforce はフィールドやフローの変更が直感的ではなくて、管理側が自分で調整するのが難しかったです。」
派遣・イベント業務は状況変化が激しく、案件単位で管理項目が変わることも珍しくありません。しかし Salesforce では設定変更に専門知識が必要になり、更新が追いつかない場面が多かったとのことです。
加えて、現場ユーザー側の負担も課題になりました。
「Salesforce の入力画面は直感的ではなくて、現場の人はあまり使いたがらなかったです。」
多くのスタッフはスマホから素早く報告する必要があるため、複雑な画面では入力漏れや情報分散が起きやすく、運用定着が困難でした。
そして決定打となったのはコスト面です。
「Salesforce は高い。Ragic は大体 3 分の 1 くらいだと思います。」
人員規模が増えるほど従量課金が膨らむモデルでは、派遣業のように多人数が関与する運用形態で負担が無視できなくなります。
こうした課題に対応するためには、スマホ入力に対応し、柔軟に修正でき、コストも現実的で、Excel に近い直感的な操作性を備えたシステムが必要でした。
Ragic 採用のポイント--現場の業務フローに寄り添い、成長できるシステム
松本氏によると、複数のツールを比較した結果、最終的に Ragic を採用した理由は非常にシンプルでした。操作が分かりやすく、Excel に近い感覚で使え、かつ柔軟にカスタマイズできる点がその理由になったといいます。
以前利用していた Salesforce では設定変更時に専門知識が必要で、案件ごとの項目追加や業務フローの変更を行うたびに、運用が停滞しやすい構造でした。一方 Ragic では、フィールドやレイアウト、集計ロジックまで社内で完結できるため、現場の状況に合わせて即座に修正できるようになりました。
松本氏はこう語ります。
「Excel の感覚で使えるんですけど、みんな同時に触れるのが一番大きいポイントですね。」
Ragic 導入後の活用範囲
Ragic 導入後、OMNIA は以下のように業務範囲を広げながら一元管理を進めています。
- 商談進捗管理
- 派遣スタッフの経費申請・承認
- 店舗やイベント現場の売上・進捗・報告
- 請求書・契約書などの帳票出力
- 受注・発注といった取引データの管理
特に大きな変化は、「店舗・イベント現場」と「本部」間の情報共有が一気にスムーズになった点です。以前は複数のスプレッドシートやチャットに分散していた情報が、現在では Ragic 上でリアルタイムに確認できるようになりました。結果として意思決定のスピードと精度が向上しています。
また、Ragic の導入は情報の散在にも大きな改善をもたらしました。導入前は現場報告が LINE やチャットに断片的に集まり、Google フォームの URL も増えていく中で「どこに何を入力するか」が現場側で混乱しやすかったといいます。しかし導入後は、全ての報告が単一のフォームに集約され、迷わず入力できるようになりました。
「報告がチャットでバラバラになったり、Google フォームの URL が多すぎて分からなくなることがありましたが、今は 1 つのフォームで完結するのでとても楽です。」
さらに松本氏は、Ragic の関数機能の分かりやすさにも言及しました。Excel を中心に運用していた同社にとって、進捗計算や費用集計などを、技術者に頼らず現場目線で調整できることは大きな利点になっています。
導入効果:1 日あたり平均 5 時間の業務削減
Ragic を導入したことで、OMNIA がまず実感した効果は、作業時間の大幅削減でした。これまでイベント結果の集計や請求書作成などに時間を取られていましたが、システムによる自動出力とデータ連携により、1 エリアあたり 1 日平均で約 5 時間の事務作業を削減できるようになったといいます。
「以前は請求書を作るのも、活動結果をまとめるのも時間がかかっていましたが、今はボタンひとつで済みます。」
案件が並行する派遣事業において、この時間削減は単なる効率化にとどまらず、管理者がより価値ある判断業務に専念できる体制づくりにもつながっています。
最終判断:比較の末に「現場が使える」を優先
インタビューの終盤で「日本でまだ知名度が高くないなか、なぜ Ragic を選ばれたのですか?」と伺うと、松本氏は迷いなくこう答えました。
「Salesforce も使ったし、kintone も触ったし、他にもいろいろ試しました。でも一番柔軟で、簡単で、Excel に近くて、みんなが使いやすかったのが Ragic でした。」
OMNIA のように現場で日々多くの案件が同時進行する事業では、フィールドをすぐ変更できること、プログラミングなしで改善できること、そしてコストが現実的であることが重要になります。ブランド知名度よりも、「現場が本当に使えるかどうか」が価値判断の基準になります。
松本氏は、「業務が効率化できることが最優先だった」と強調します。今後も事業拡大に合わせて Ragic の利用範囲を拡大していきたいと語り、日本市場での活用拡大にも協力したいという前向きな姿勢を示しました。
結語
OMNIA はこれまで、Excel と Salesforce を併用しながら業務管理を行ってきましたが、案件の増加や現場状況の変化に伴い、従来の仕組みでは柔軟性や即時性に限界が見えるようになりました。
そこで Ragic を導入したことで、業務拡大に合わせて継続的に改善・拡張できるデータ管理基盤を構築することに成功しました。
多拠点・多案件・多業務ラインが並行する人材派遣・イベント運営事業において、Ragic はデータの一元化、業務透明性の向上、そして作業効率の改善に大きく寄与しています。今後も継続的なプロセス改善と業務拡張を支える基盤として、Ragic が重要な役割を担っていくことが期待されます。
